第131話恋するライバル

アデラインはそっと下腹部に手を当てた。鈍い痛みのせいで、全身から血の気が引いていくような悪寒を覚えた。

彼女は化粧室へは向かわず、まっすぐにエレベーターへと歩を進めた。

一階から三階までのエレベーターは共通だったが、プライベートルームへ行くにはこの専用エレベーターを使うしかない。先ほどロナルドとジェシカが乗っていったのと同じものだ。

「お客様、申し訳ございません。本日は上の階がすべて貸し切りとなっておりまして、関係者以外は立ち入り禁止となっております」上に参ろうとしたアデラインを、警備員が引き止めた。

ロナルドがフロアを丸ごと貸し切ったというのか――そう尋ねようとして彼女が顔を赤らめた...

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